療養生活攻略マニュアル 余命5年宣告からの生還編

適応障害~糖尿病を発症。余命5年の宣告を突きつけられた男の闘病記録です

タクシードライバーの検診で豪華な部屋に通されたボク

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2年振りの集団検診

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水産加工業を辞めたのが2021年。

タクシードライバーになったのが2023年。

 

もっとも、会社を辞めた時に国民保険に切り替えれば「集団検診」は受けられた。

しかし、ボクは通院中だったので任意継続保険を選択していた。

 

だから、ボクは2年間検診とは無縁の生活を送っていた。

 

心療内科でも時々検査らしきものはあった。

しかし、コレステロール中性脂肪の数値を見る程度。

 

だから、バリウムを飲むような検診は久方ぶりだったのだ。

 

「コレが働くということの恩恵か!」

 

当初は嬉しく思ったが、そこはタクシー会社。

 

うちの会社の集団検診は勤務中に受けなければならない。

なかなか理不尽な仕様だった。

 

しかも、検査はほぼ2時間で早朝。

この時点で、病院通いのお客さんを取りこぼすことになってしまう。

 

頭のいい先輩ドライバーは健診日を休日に充てていた。

しかし、入社仕立てのボクにそんなことがわかるはずもない。

 

つまり、検査で時間が潰れる。

だから、売り上げは「悲惨な状況確定」という未来しかなかった。

 

もっと、辛いのは検査後だ。

ただでさえ、トイレはどこかで借りないといけないのがタクシードライバー

 

しかも、お客を乗せている時に便意が来たら…。バリウムを飲ん後もトイレの恐怖にさらされながら営業しなければならないのだ。


これがかなり辛かった。

結局、検査当日は緊張のあまりバリウムが出なかった。


しかも翌日も出ないから、気分が悪くなってしまう始末。

なので、午後から帰らせてもらう羽目になった。

 

……しかし、今日話したいのはそんなことじゃないんだ。

 

VIPルームに通された!

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引用元:集団検診センター

 

1時間後、無事に検査が終わった。


「まだ朝の取りこぼしは取り戻せるかな?」

 

ボクの頭にそんな思いがよぎった瞬間だった。

なぜかボクだけ、スタッフに呼び止められた。

 

どうやらボクの検査は、まだ終わっていないらしい。

 

他の人は30分もかからず営業に戻っているのにだ。
だから、ボクも一時間程で終わると思っていた。

 

だからこそ、この呼び出しはまったく予想外だった。

スタッフに言われるがまま、3階へ上がる。


そこには、ふかふかの絨毯。

ゆったりと並ぶソファ。


画像からわかるように、まるでVIPルームのような豪華さだった。

 

なぜ自分だけがこんな場所に呼ばれたんだ?

 

理由がまったくわからない。

 

後日、周りに「VIPルームに通された」と話してみた。

しかし、誰もVIPルームの存在を知らなかった。

 

つまり、誰でも気軽に入れるような場所ではなかったのは事実なのだ。

 

ボクはソファに腰を下ろし、優越感に浸っていた。


しかし、5分も経たないうちに真相を知ることになる。

 

VIPルームの真相

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引用元:鶯谷健診センター

 

5分後、ボクはVIPルームからさらに別の部屋に通された。


そこには女性スタッフが1人。
中はまるで、診察室のような雰囲気だった。

 

ボクは部屋に入った瞬間、

言われそうなことがすぐにわかった。

 


当時の僕の体重は108キロほど。
療養期間~タクシードライバーになるまでの2年間、ボクの体重は15キロ以上も増えていた。

 

もっとも、心療内科の薬には体重増加という副作用がある。

だから仕方ないと言えばそれまでだ。

 

しかも、前回の集団検診から2年も空いている。
その間に、何の治療も受けていない。


つまり、ボクがVIPルームに呼ばれたという理由。

 

それは、何も成人病の治療をしていないから。

 

つまり、このVIPルームは成人病治療を受けさせるための指導室だったんだ。

 

あの頃の僕は日勤ドライバー。


8時に仕事が終わっても、ラーメン屋やマクドナルドはまだ開いている。
もちろん牛丼屋だって。

 

外食は働く男の特権!

 

そんな勘違いをして、連日のように外食をしていた。
先輩ドライバーの中には弁当持参の人もいた。

 

しかし、ボクのお昼はコンビニおにぎり3個。
つまり、主食だけで終了だ。

 

夜はラーメンか特盛の牛丼。
しかも特盛でも足りなくて、スーパーで惣菜を買う。

 

そして、満腹になって寝るのが日常茶飯事だった。


もちろん、こんな生活をしていたらお金はいくらあっても足りない。

僕が一念発起して弁当作りに励むのは、それからもう少し後のことだった。

 


深夜の1000キロカロリー男のロマン


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体調が戻った翌朝、開口一番、上司にこんなことを聞かれた。

 

「体重何キロだった?」

 

検診で体重を測ったら思ったよりも痩せていた

(とはいっても100キロ超えですけど)

 

だから、自慢げにこう返答した。

 

「痩せてたんですけど、なぜかVIPルームに通されたんですよ」

 

次の瞬間、事務所の人達はみんな大笑い。

どうやら、検診センターのVIPルームというのは謎の存在らしい。


「俺ら、そんな部屋があるの初めて聞いたぞ」

 

終いには、こんなことまで言われる始末だった。

 

ちなみに、検査結果が届くのは1ヶ月後。
その間に僕は、働き方を日勤から隔日勤務に変えていた

 

隔日勤務は太る。

そんな噂は聞いていたが、ご多分に漏れず。

 

ボクはさらに5キロ太った。


なぜなら、勤務が終わるのは深夜2時過ぎ。

当然、仕事が終われば空腹だ。

本来なら食べずに寝るのが理想なのはわかっている。

 

しかし、当時のボクはとにかく就寝前の空腹に耐えられなかった。

(この話は、いずれ詳しく)

 

しかも、当時のボクはこんな都合のいい格言を信じていた。

 

 

「深夜の1000キロカロリー男のロマンだ!」

 

 

だから、隔日勤務が終わったら必ず牛丼特盛を食べていた。

 

牛丼を選んでいたのは、12時を過ぎるとすき家吉野家くらいしか営業していなかったからだ。


もちろんコンビニという手もあるが、深夜になればおでんも肉まんも売り切れ。
だから夜食でがっつり食べるなら、牛丼しか選択肢がなかったのだ。

 

「体に良くないよなぁ」

 

健康に良くないと思ってもやめられない。
しかも、休憩を兼ねた間食もMAXになっていた頃。

 

遂に検査結果が届いた。

 

 

まとめ:人間は自分には甘い


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美味しいものは、たいてい身体に悪い。

 


特にジャンクフードは、塩と砂糖と油の集合体だ。


摂りすぎれば、身体に毒になる調味料がこれでもかと使われている。

 

中でも牛丼なんて、ジャンクフードの代表格。
そんな体に良くないものを深夜に食べる。


それは背徳感以上よりも、一日を頑張ったご褒美。

ボクの中では、そんな意味合いが強かった。

 

 

でも、ジャンクフードを毎日食べ続けたらどうなるのか?

 


深夜の1000キロカロリーは、確かに男のロマンかもしれない。

しかし、そのロマンにはツケがある

 

そのツケを知ったのは精密検査を受けたあの日だった。

続きは、また次の話で。

 

 

 

 

 

 

 

 

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